パチンコキャラクターにみられる数字配列への固執とASD特性との類似性
パチンコに登場するキャラクターは、数字が揃っていない場面において、それを壊したり、貫いたり、押し返したりすることがある。
一見すると、数字そのものに対して敵意を持っているように見える。
しかし、同じ数字が揃った際には非常に強い喜びを示す。
このことから、彼らが憎んでいるものは数字そのものではなく、数字が不揃いである状態だと考えられる。
たとえば5・○・5と並んでいるところに9が現れた場合、9から4までの数字を執拗に破壊しようとする。
そして大抵4あたりで力尽き、弾き飛ばされて泣いている。
このことから、彼らはすでに形成されつつある規則性を、異なる数字によって崩されることに強い違和感を覚えている可能性がある。
ASDの特性として、同一性や規則性を好み、予想していた並びや状態が崩れることに強い不快感を覚える場合がある。
この観点から考えると、彼らもまた、数字の並びに対して非常に強い秩序意識を持っていると考えることができる。
また、ASDでは物事のやり方や手順に強くこだわり、状況に応じて別の方法へ切り替えることが難しい場合がある。
この特徴を踏まえると、5・○・5と並んでいるところに9が現れた際、彼らが律儀に9、1、2、3、4と順番に破壊していこうとすることにも説明がつく。
目的は5を出すことなのだから、本来であれば途中の数字をすべて相手にする必要はない。
もっと効率的な方法を探すこともできるはずである。
しかし彼らはそれをしない。
目の前に現れた数字を、決められた順番ですべて処理しようとする。
その結果、目的の数字に到達する直前で疲れ果ててしまう。
ここで別の疑問が生じる。
それほど数字の配列や秩序にこだわる人物が、数字を次々と破壊してしまって大丈夫なのだろうか。
数字を破壊すれば、当然その破片が周囲に散乱する。
あれだけ不揃いな状態を嫌う人物であれば、破壊された数字の残骸が部屋に散らばっている状態についても、かなり強い不快感を覚えそうである。
しかし、規則性へのこだわりが強いことと、整理整頓が得意であることは同じではない。
ASDのある人の中にも、特定の配置や順序には非常に強いこだわりを持つ一方で、日常的な片付けや整理を苦手とする人はいる。
つまり彼らにとって重要なのは、部屋全体が整理されていることではなく、自分が重要だと認識している部分の秩序だけなのかもしれない。
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